メールマガジン

No.26 2009年8月31日発行

 日本ナレッジ・マネジメント学会メールマガジン 第26号

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 日本ナレッジ・マネジメント学会メールマガジン
 第26号   2009/8/31
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編集・発行:日本ナレッジ・マネジメント学会(KMSJ)事務局

□ 目次
[学会からのお知らせ]
◆多様性研究部会9月研究会のご案内
(多様性研究部会長 澤谷みち子)

◆CERAMアリス・ギヨン学長からのレター
(日本ナレッジ・マネジメント学会事務局)

◆第1回日本ナレッジ・マネジメント学会研究発表大会報告
(日本ナレッジ・マネジメント学会事務局)

◆第1回研究発表大会 加護野先生講演の要約
(日本ナレッジ・マネジメント学会理事長 森田松太郎)

[転載記事]
◆メルマガ「クリエイジ」第264号より

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◆多様性研究部会 9月研究会のご案内
(多様性研究部会長 澤谷みち子)

多様性研究部会の9月度例会は、以下のスケジュールで実施いたします。
どうぞお気軽にご参加ください。

日時 平成21年9月16日(水) 18:30-20:30
場所 日本ナレッジ・マネジメント学会会議室
   東京都中央区日本橋室町3-1-10 田中ビル4階
   電話:03-3270-0020

テーマ:「私と多様性--日本のダイバーシティの現状と将来展望」
講演者:株式会社IMSコンサルティング 八代英美さん

異文化マネジメントで博士号修得。芝浦、日大等の非常勤講師。
日本のダイバーシティの現状を大学や企業の現状から俯瞰します。

参加希望者は部会長の澤谷へ御連絡ください。

以上、どうぞよろしくお願いいたします。

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◆CERAMアリス・ギヨン学長からのレター
(日本ナレッジ・マネジメント学会事務局)

先月も掲載いたしましたが、メルマガにレターのファイルが添付され
なかった方がいらっしゃったため、再度ご案内をさせていただきます。

TKF 2007 French Rivieraで、会場提供とフォーラム運営その他で
大変お世話になった、フランス、ニース近郊のビジネス・スクール
CERAMのアリス・ギヨン学長からのレターです。

内容は、南仏のCERAMビジネススクールと、仏北部のリールにある
フランスでももっとも歴史のある大学院大学、ESC Lilleが数ヶ月内に
合併し、両スクールの強みと広がりを活かして、ナレッジ・エコノミー
にふさわしい責任を担い、倫理観を有し、文化の多様性と国際性を
身につけた多極的なマネージャを育成するための新たな大学院大学
を設立する、という意欲的なものです。

詳細は、以下のpdfをご覧下さい。
http://www.kmsj.org/home/archive/CERAM.pdf

以上

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◆第1回日本ナレッジ・マネジメント学会研究発表大会報告
(日本ナレッジ・マネジメント学会事務局)

8月22日関西地区で初めての研究発表大会が、組織認識論研究部会を
中心として、大阪学院大学で開催されました。
参加者は加護野先生をはじめ関西の先生方が17名、東京から
森田理事長、岩岡広報部長、事務局の3名が参加しました。

プログラムは、当初計画通りです。

10:30-12:00 第1回研究発表大会記念講演
 「ナレッジマネジメントの研究領域」
 神戸大学大学院 加護野忠男
12:00-13:00 昼食休憩
13:00-13:45 (報告30分、質疑15分)
 「医薬品の普及と医薬品会社の競争優位性に関する考察」
   近畿大学 筒井万里子
13:45-14:30 (報告30分、質疑15分)
 「知の伝達の成否」  京都大学大学院 前川佳一

14:30-14:45 休憩
14:45-15:30 (報告30分、質疑15分)
 「企業変革の論理と現実-オーナー企業におけるCI活動のケース」
 大阪府立大学 北居明
 名古屋市立大学大学院 出口将人
15:30-16:15 (報告30分、質疑15分)
 「企業の5S活動についての研究」
 日本大学 大森信 
16:15-17:00 (報告30分、質疑15分)
 「日本におけるアクティビストファンドの活動と企業の反応」
 大阪学院大学 池田広男
17:00-17:15 今後の計画 大阪学院大学 喜田昌樹(事務局)

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◆第1回研究発表大会 加護野先生講演の要約
(日本ナレッジ・マネジメント学会理事長 森田松太郎)
 
平成21年8月21日、大阪地区での第1回研究発表大会が大阪学院大学で
開催された。10時30分から12時にかけて、神戸大学の加護野忠男先生
から、「知の研究から知性の研究へ」の題でご講演をいただいた。
要約は次の通りである。

まず、日本の会社はイノベーションのやりすぎではないかとのご指
摘があった。たとえば、大塚製薬のオロナミンCとかヤクルトの乳
酸菌飲料は古い商品であるが、会社は好成績を上げている。これを
どのように考えるか。
ナレッジ・マネジメントについても、論理に走りすぎると決断が遅
くなるのではないか。
かつて松下電器産業(現:パナソニック)の古池副社長に聞いたが、
彼は経営は気合いだといっていた。
現在は何事も数字化する傾向があるが、例えば天気予報は数字化が
進んでいるが、実際の天気と予報の関係を考えると、数字化には限
界があると考えられる。
将来を考えることが企業の経営における重要なポイントである。
分からないことが多い中で方針を決定するには、ある種の気合いが
必要になる。
だが、気合いで選ぶとしても成功する人と失敗する人がいる。その
鍵は何だろうか。

ピーター・ドラッカーは次のように言っている。
Managemennt is a liberal arts.
Managers draw upon all knowledge and insight of Humanity & social science.
But they have to focus this knowledge on effectiveness & result.

Intelligence とは行間を読むことである。
Intel とは行間の意味をもつ。知識を使うには知性が必要である。
問題を解決する鍵としての知性に注目しなければならない。

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◆メルマガ「クリエイジ」第264号 2009年8月31日より

目次
1.ビジネス書「老舗」書評
2.人生で感銘を受けた本
[編集後記]

1.ビジネス書「老舗」書評 成岡秀夫

○「京都型ビジネス-独創と継続の経営術」NHKブックス 1127
村山 裕三著 2008年12月 日本放送出版協会 価格:966円(税込)
  http://www.creage.ne.jp/app/BookDetail?isbn=4140911271

 周知のように、京都にはユニークな企業が多い。全国区では、任天堂、
京セラ、オムロン、日本電産、堀場製作所、島津製作所、村田製作所、
ロームなど、枚挙に暇がないほどだ。その一方で、伝統的な産業が脈々
と息づいている街でもある。和装産業が衰退したとはいえ、西陣織や
友禅染、陶磁器の清水焼、そして、お香、京漆器、扇子、団扇、京人形、
木版画、京料理など、これも挙げればきりがない。伝統を守り、かつ
活かしつつ「和」の文化をこれだけ取り揃えている都市は、京都以外には
存在しない。

 どうして京都は、このようにユニークなナショナルブランドの企業と伝統
文化が共存する、類を見ない都市となったのだろうか。この疑問に、ひとつ
の明確な回答を与えたのが本書なのだ。この疑問解決のキーワードと
して、著者は「独創性」と「継続性」を提起している。そして、これらの底辺
に流れるマインドが「京都の職人文化」だという。

 さらに、その重要な「京都の職人文化」を支えているのは、次の3つの
要素だと指摘している。一つ目は「顔が見える経営と切磋琢磨」。二つ目
は「独創性による付加価値の向上」。そして最後は、「継続のための革新」。
特に、筆者が個人的に大好きでいろいろな講演で引用させていただいて
いる「伝統は革新の連続」というフレーズも、実はここから来ている。

 確かに、京都の企業は革新的だが、それは単なる革新的なだけでは
なく、その底辺には事業を「継続」させるために「革新」を行うという、京都
ならではの考え方がある。京都府には、昭和44年から、100年以上事業を
継続し、創業の理念を継承している企業やお店を表彰する「京都の老舗」
という制度がある。現在まで、表彰された企業やお店は2000件を超える
はずだ。それくらい、京都には、「老舗」という「伝統と革新」を「継続」して
いることを、みんなで賞賛する文化がある。それが、京都の企業を強く
しているひとつの大きな要因だろう。

関連してお薦めの書籍は以下がある。
○「シニセの経営-永続と繁栄の道に学ぶ」(絶版)
  足立 政男編著 1993年3月 広池学園出版部 価格:2,957円(税込)

○「近江商人ものしり帖 改訂版-ビジネス成功の源泉「始末してきばる」
  「もったいない」「世間さま」のこころ」
  渕上 清二著 2008年10月 三方よし研究所 価格:840円(税込)
  http://www.creage.ne.jp/app/BookDetail?isbn=4883253708

○「千年、働いてきました
  -老舗企業大国ニッポン」角川oneテーマ21 C 123
  野村 進著 2006年11月 角川書店 価格:740円(税込)
  http://www.creage.ne.jp/app/BookDetail?isbn=4047100765

2.人生で感銘を受けた本 成岡秀夫

○「失敗の本質-日本軍組織論的研究」中公文庫 と 18-1
  戸部 良一著 1991年8月 中央公論新社 価格:800円(税込)
  http://www.creage.ne.jp/app/BookDetail?isbn=4122018331

 本書は、太平洋戦争におけるいろいろな作戦の失敗事例を題材に、
現代の組織の一般的な、普遍的な教訓として、あるいは反面教師として
活用することを目的に上梓された、ご存知の名著。ダイヤモンド社から
単行本として出版され、後に文庫本として再度発行された。

 筆者は、この文庫本を既に購入していたにも関わらず、ネットショップ
で再度購入したという、いわくつきの書籍。なので、当社の書棚には、
同じ書籍が2冊並んでいる。組織としての日本軍が当時の環境の変化
に合わせて、自らの戦略や組織を主体的に変革することができなかった
ことが、そもそもの原因だという本書の指摘は十分納得できる。と同時に、
現代の我々に貴重な教訓を与えてくれている。

 戦略的な合理性よりも、組織内の融和と調和を重視し、その維持に
多大のエネルギーと時間を費やしたため、組織としての自己革新能力
を維持することができなかった。それが、旧日本軍が失敗を重ねた最大
の原因である。組織が継続的に環境に適応していくには、主体的に
戦略や組織を革新していかなければならない。そのために必要な
ことは、新しい概念=コンセプトの創造を絶え間なく継続することだ。

 実は日本人が一番苦手としているのが、この新しい概念の創造という
作業なのだ。合理的で、かつ現場主義に陥らない思考を高めるという
作業が、日本人は伝統的に文化的に脆弱なのだろう。

○「松下幸之助経営語録-リーダーの心得38カ条」(絶版)
  松下 幸之助著 1983年1月 PHP研究所 価格:1,029円(税込)

○「実践経営哲学」PHP文庫 ま 5-40
  松下 幸之助著 2001年5月 PHP研究所 価格:500円(税込)
  http://www.creage.ne.jp/app/BookDetail?isbn=4569575625

 松下幸之助本は、巷にも当社の書棚にも多くあるが、今回はこの2冊
を選んだ。特に、前者が発行された1983年は昭和58年であり、前書きに
世界同時不況で本当に苦しい経営状態が、赤裸々に語られている。
そして、どんな困難な状況においても、責任者にその困難を乗り越える
強い信念があれば、それにふさわしい「知恵」が必ず生まれるという、
著者の揺ぎ無い経験に裏打ちされた哲学が満ちている。

 まさに、有名な松下幸之助の「失敗しない秘訣は成功するまでやる
ことだ」というフレーズに象徴された考え方である。また、「好況もよし、
不況なおよし」という言葉にも、この信念が凝縮されている。パナソニック
グループのようなすごい企業を作り、育て、成長させた経営者の言葉
だから、それは奥深いものがあるが、意外と何度も読み返してみても、
書いてあることはそんなに難しいことでもなければ、そんなにできない
ことでもない。

 要するに、わかっていることと、できることは違うのだ。分かったことを、
いかに実行するか。また、実行して結果を出すか。筆者はいつも、悩み
のスパイラルに落ち込むと、ときどき手にとってどのページでもいいから、
読み返してみる。必ず、何か勇気がでるのだ。
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成岡秀夫(なるおか ひでお)略歴
 1952年京都市生まれ。洛星高校から京都大学工学部合成化学科
卒業後、三菱レイヨンで10年間技術者として勤務。その後32歳のとき、
義兄の経営する同朋舎出版社へ転身。取締役として多くの専門書、
一般書、雑誌の立ち上げや新規事業を成功さすが、93年に特別精算
により同社が解体され、系列の印刷会社へ転籍し、出版社の精算業務
にあたる。その反省から2000年に中小企業診断士、高度情報処理技術者
の資格を取得。04年に株式会社成岡マネジメントオフィスを設立し、独立。
中小企業経営の長い現場実践と破綻の経験から、最近では中小企業の
再生支援、経営革新、事業承継に飛び回る毎日。著書に、「デキル社長
のスピード仕事術」(同友館)、ビジネスキャリア検定試験テキスト「経営
情報システム2級・3級」(中央職業能力開発協会)がある。株式会社
成岡マネジメントオフィス代表取締役 中小企業診断士・事業再生士補
・高度情報処理技術者(アナリスト・上級シスアド)http://www.nmo.ne.jp
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[編集後記]
 成岡秀夫氏には84号、210号に続いて3回目の執筆を快諾いただいた。
「伝統は革新の連続」、「日々改善改革」が、100年企業、200年企業、
300年企業への道か。(西脇隆)
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今日のコラム「政権交代」
 第45回衆院選は30日、投開票され、民主308(解散時112、以下同)、
自民119(303)、公明21(31)、その他32(32)となり、自公連立から民主
中心の新政権への交代となった。背景には小泉純一郎(67歳、今回
引退)元首相以降の安倍晋三(54歳)元首相、福田康夫(73歳)前首相、
麻生太郎(68歳)首相への、消えた年金問題、天下り談合、特別会計の
無駄使いなどを中心とした政治と官僚への不信があろう。読書をしないで
毎夜飲んだくれた麻生首相の考えの浅いぶれる発言にうんざりし見限った
国民も多いのではないか。同じオペレーションズリサーチ(業務改善改革)
を学んだ鳩山由紀夫(62歳)新首相へエールを送りたい。
 米英のように2大政党による政権交代と政策競争で、子育て支援による
多子化、年金医療一元化、地方分権、高速道路無料化、税金無駄遣い
削減などの賢い政府となることを期待したい。

「秋隣読書の貧乏ゆるぎかな」鳥居白山

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http://www.creage.ne.jp 電話03-3294-0577 ファクス03-3294-0578

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編集・発行:日本ナレッジ・マネジメント学会(KMSJ)事務局(森田隆夫)