バックナンバー

メールマガジン

No.52 2011年12月15日発行

☆☆☆★☆☆☆☆☆☆☆☆☆★☆☆☆☆☆☆☆☆☆★★☆☆★☆☆
   日本ナレッジ・マネジメント学会メールマガジン 
   第52号  2011/12/15
☆☆☆★☆☆☆☆☆☆☆☆☆★☆☆☆☆☆☆☆☆☆★★☆☆★☆☆
 編集・発行:日本ナレッジ・マネジメント学会(KMSJ)事務局

□ 目 次
◆第15回年次大会の開催について
◆知の創造研究部会第18回研究会の概要報告
◆知の創造研究部会第18回研究会の感想
◆『知を創造する経営―日米主要企業の実態の解明』の推薦文
◆『ナレッジ・マネジメント研究年報』第11号投稿募集のお知らせ

--------------------------------------------------
◆第15回年次大会の開催について
(日本ナレッジ・マネジメント学会事務局)

来る2012年3月3日(土)に、早稲田大学商学部キャンパス内にて、第15回目の
年次大会を開催いたします。今回のテーマは『多様性の知』です。

プログラムなど開催要領の詳細は、追って本メールマガジンにてご案内いたし
ます。

 

◆12月9日開催 知の創造研究部会第18回研究会の概要報告
(知の創造研究部会長 植木英雄)

研究会では, 先ず日本アイ・ビー・エムの林 弘夫氏から「世界のCEOが考え
る変革」についてIBM社の大規模なCIOとCMOスタディのデータから世界と日本
企業の意識の違いについて発表して頂きました。

引き続き椙村茉莉子氏から「IBMによるプロフェッショナルのKMネットワーク
化の取り組み」について、KM活動の実情について実践デモを交えて発表して頂
き、21名の参加者との活発な質疑・討論が行われ、大変有意義な知の創造の場
を共有できました。豊富な資料データの提供と貴重な実践知の紹介、知見を発
表して頂きましたお二人に感謝いたします。

「組織に創造性を発揮させるリーダーシップ」に関しては、今後の本部会の研
究テーマの核になると思われます。グローバル化への適応度や企業文化の創造
と社会化、共有化に関わるネットワーク化やコミュニケーションスタイル、
SNSの活用などで日本と世界のグローバル企業では、進展度や適応度で発展段
階の相違や意識の違いが企業のトップにみられます。日本企業の固有の歴史的、
文化的な特徴とグローバル企業を志向する共通の普遍的な企業行動の両面から
考察していくことが肝要と思われます。

新興国や開発途上諸国とのビジネスリンケージが深まるのに伴い、オペレーシ
ョナルレベルで日本型の全員現場参加方式と欧米や中国等のグローバル企業に
多く見られるトップマネジメントの俊敏な変化適応型意思決定方式の融合や多
様性マネジメントへの適応能力が今後の研究課題になると考えます。また、中
小企業の場合は、業界団体や地域のクラスター単位で連携のネットワーク化を
一層推進していく知恵が求められます。
 
研究会終了後の懇親会では15名が参加し、報告者を囲み楽しい場で今後のKMの
あり方について理想と思いを語り合い、交流を図ることができました。

以下で、当研究部会の荒木氏による感想・コメントを掲載いたします。

 

◆知の創造研究部会第18回研究会の感想
(NEC通信システム 技術管理本部 CS品質保証グループ主任 荒木聖史) 


今回の発表は、最近、知の創造研究部会に入会された日本アイ・ビー・エム社
ラーニング&ナレッジ リーダーの林 弘夫氏と椙村 茉莉子氏による
「世界のCEOが考える変革とIBMによるプロフェッショナルのネットワーク化の
取組」でした。

IBMでは「CEO Study」、「CMO Study」、「CIO Study」という全世界の企
業の役員へのインタビュー結果をまとめた冊子を発行しており、これらの結果
に基づいて戦略を練られているようです。そして、今回公開して説明していた
だいたのは、これらにまとめられた内容のご紹介と、IBM内のSNSシステムに関
するものです。

前半の発表で印象的だったことは、定性的な回答から傾向を分析してCEOが、
CMOがそしてCIOが求めていることは何かということを分析していたことでした。
もちろん、定性的な言葉なので視点によってはいかようにも取れるということ
もあるかもしれません。

しかし、例えば社内を説得したり、同じような考え方をしているお客様の最後
の一押しには十分なのかもしれないとも思いました。

後半の発表は、IBM Notes(旧Lotus Notesをベースとしたグループウェア)を
IBMグループ全社で使用し、そこにはSNSとしての使用に耐えるように、コミュ
ニティ機能やサンクスポイントなどの付加機能を加えて、運用されているシス
テムについてでした。

KM的な視点では、Know Whoの機能も強化されており、自分の知りたいことを
知っている社内の専門家にアクセスするため誰の紹介を受ければ良いか等を視
覚的に表示することもできるようです。

IBMグループの全社員(42万人)が、このシステムによって知的作業の効率を
高められるとしたら、そんな考えも浮かびましたが、特に具体的な成果のノル
マは求められていないようでした。

過去において、情報システムは人の作業を簡略化しコスト削減を図るものでし
た。しかし、そういう単純な情報システムは、あらゆるビジネスにおいても普
及し、今では単純に省力化の為のものではなくなってきています。

定性的な効果、価値(知)の創造、パーソナルブランディングなどを、直接的
・間接的に目的とするものに移り変わって来ているのだということを改めて感
じさせられました。

質問や回答もいつもに増して真剣なやりとりがありました。先進グローバル企
業の事例発表だけに皆さん知的興奮を感じた様子でした。以上。

●写真レポートはこちらです。
(日本ナレッジマネジメント学会理事 メルマガ編集長 松本 優)
http://www.kmsj.org/archive/20111209photo.pdf

 

◆『知を創造する経営―日米主要企業の実態の解明』の推薦文
(日本ナレッジ・マネジメント学会事務局)

本学会より一部出版助成された『知を創造する経営』が、この程文眞堂より出
版されましたので、本学会の高梨副理事長による同書の推薦文を掲載いたしま
す。


『知を創造する経営―日米主要企業の実態の解明』の推薦文
?梨智弘 日本ナレッジ・マネジメント学会副理事長、
株式会社日本総合研究所フェロー、 
国立大学法人新潟大学大学院技術経営研究科 特任教授


 1998年に日本ナレッジ・マネジメント学会が創設されて以来、多くのナレッ
ジ関係図書が出版されてきた。事実、ナレッジ・マネジメント導入企業の成功
事例、多様な方法論、欧米の情報技術に焦点を当てた専門書の翻訳等、評価で
きる書が多数世に出た。
 しかし、本書のように1106名のアンケート調査の回答と171名の管理者に対
するインタビュー調査から得られたデータをべースにし、詳細な事例研究と分
析を行ったケースは希である。本書の高度な考察結果は、現代企業経営にとっ
て大変に貴重である。
 本書によって、今後の経営改善・業務改善に資する多面な知の視点が明確に
なった。改善や改革は、どんな理論や手続きを掲げても、知識体系の
枠内で振り回していては全く意味がない。顧客、社会から認められる
良い経営を継続的に実行できる具体的な重要成功要因を取り込んだ
実践力体系としてのナレッジ・マネジメントを理解して初めて改善・改革
が可能となる。
 本書は、日米における自動車及び情報機器の主要企業28社の実態を解明する
ことで、その実践力のベースとなるデータを示してくれた。
 また、経営の全領域における活動について、特に、「知の場」の活用が、リ
ーダーシップ、経営理念、ビジョン、経営戦略、ブランド価値向上、顧客満足
等を通して有効であることを証明した。ナレッジ・マネジメントの知の概念を、
従来の情報共有等の仕組みや手続き志向から、人の意識や知恵に広げているこ
とは、実践の場で価値がある。多様な人の組織である現代企業経営の改善・改
革の実践力を、仮説検証・事例研究による定量・定性的な分析と「知のピラミ
ッド」をベースにして「知の創造と場の概念」を明確にした「知の経営」(ナ
レッジ・マネジメント)独特の考察によって、正確に捉まえ実践的な結論に導
いている。
 本書は、企業経営の改善・改革に有効なきわめて価値の高い書である。
 知の経営に関心を持つ読者は、本書の結論を自社の成熟度に合わせて咀嚼し
「知識を基盤とした実践される経営行動は、その実践プロセスを通じて組織の
知恵となり、組織の力となる」ことを、認識して欲しい。

著者:植木英雄・植木真理子・齋藤雄志・宮下清、文眞堂、上製277頁
(本学会員は送料込特価2500円で入手できます。会員であることを備考欄で付
記願います。)
http://www.bunshin-do.co.jp/catalogue/book4719.html

本の推薦文パンフレット詳細は次のURLを参照されたい。
http://www.kmsj.org/archive/20111203.pdf

 

◆『ナレッジ・マネジメント研究年報』第11号投稿募集のお知らせ
(『ナレッジ・マネジメント研究年報』編集委員長 植木 英雄)

『ナレッジ・マネジメント研究年報』第11号の投稿(論文および研究ノート)
の募集を2012年3月31日まで延期いたします。
なお、投稿原稿は投稿規程と執筆要項(学会HPリンク先参照)に基づき、
2012年3月31日までに3部をメディアと一緒に学会事務局 研究年報
編集委員会宛てに送付してください。

投稿は最近年の年次大会、研究部会等の発表者以外でも自由に投稿できます。
会員の皆さんの奮っての投稿をお待ちしております。


「ナレッジ・マネジメント研究年報」投稿規定
http://www.kmsj.org/news/nenpou_kitei.pdf
「ナレッジ・マネジメント研究年報」執筆要項
http://www.kmsj.org/news/nenpou_youkou.pdf

連絡先:研究年報編集委員長 植木英雄

原稿送付先:日本ナレッジ・マネジメント学会事務局 研究年報編集委員会宛
〒103-0022 東京都中央区日本橋室町3-1-10田中ビル4階


------------------------------------------------------------

============================================================
<編集後記>
今年は本メルマガをご愛読頂きありがとうございました。
いかがでしたでしょうか、お役に立てましたでしょうか。
来年も皆様のご協力を得まして、よりよいメルマガにしていきたいと
思っておりますので、よろしくお願いいたします。
内容についてのご意見、ご感想及びメールアドレスの変更などは
以下のアドレスにお願いします。
では良いお年をお迎えください。          (編集長 松本 優)

学会アドレス:kms@gc4.so-net.ne.jp
編集・発行:日本ナレッジ・マネジメント学会(KMSJ)事務局(森田隆夫)
問合先 日本ナレッジ・マネジメント学会事務局
TEL:03-3270-0020 E-Mail:kms@gc4.so-net.ne.jp