FAQ

 

1.MAKE-Jアンケートの趣旨


Q:「このアンケートで選ばれた企業は、どんな意味があるのですか?」
A:「このアンケートは各界の有識者の方々が思っておられる"最も称賛される組織 ・企業"を選ぶものです。欧米では、最も称賛される企業に選ばれることは、 大変に名誉あることといわれています。」 

Q:「このようなアンケート方式だと作為的にある特定の組織・企業を選ぶ恐れは ありませんか?」
A:「アンケート先を各界の有識者に特定しています ので、そのようなことは無いものと信じております。」 

Q:「自社のことも良くわからないのに、他社についてこのような詳細に答えることは、 アンケ?トとして適当でしょうか?」 
A:「英国のテレオス社が1998年から毎年実施しており しかるべき評価を得ております。同様のものを日本でも継続して実施するものです。」 

Q:「今回、なぜ、日本だけでの調査を行うのですか?  世界で行っていれば重複することになりませんか?」 
A:「日本でより多くの日本企業を対象に調査することで、 ナレッジ・マネジメント への理解とその実践を促進し、ナレッジ・マネジメントによる日本企業の更なる発 展を期待するからです。」 




2.ナレッジ・マネジメントと設問に関する解説


Q:「ナレッジ・マネジメントとはどのようなものですか?」 
A:「開発やビジネス上有用な、個人や組織の持つ 情報やナレッジを組織内に集積し、有効に活用することにより、新たな価値創造を 生む経営の仕組みのことと考えられます。」 

Q:「ナレッジ・マネジメントの考え方は?」 
A:「ナレッジ・マネジメントの対象は、データ、 情報、ナレッジ、知恵のすべてです。 マネジメントは、いわゆる『管理すること』よりも、『効果的に運用すること』 に重点があります。これは最もシンプルな解釈ですが、ナレッジ・マネジメント を実践する場面や視点等により多様な戦略性を持つことになります。 従ってここでは、ご自身が最も重要と思われる視点から自由にご評価して頂きた いと思います。」 

Q:「形式知、暗黙知とは?」 
A:「これは、野中郁次郎氏が『知識創造企業』で提唱 している、組織の中でナレッジが創造される過程の説明の中で使用されている考え方で、 『形式知』は、客観的に捉えることが可能で、言葉や構造を持っているもの、『暗黙知』は、 主観的で言語化・形式化が困難であり、個人・集団・組織の各レベルで個人的経験イメージ、 熟練した技能、文化、風土等で表される、としております。これは、ナレッジ・マネジ メントを実践する場面や視点により、多様な具体性が示されます。」

Q:「ナレッジとは知識と違った意味ですか?」 
A:「元来両者は英語と日本語の対応としては同じ意味ですが、 ナレッジ・マネジメントの扱うあらゆるナレッジ・情報・データの種類や深さを対象とするため、従来の『知識』から連想する限定的な意味に誤解されないよう『ナレッジ』と表現 しています。」 

Q:「知的資本とはどういった意味ですか?」 
A:「企業の市場価値は、財務資本と知的資本に大きく分けられ、 更に知的資本は人的資本、顧客資本、革新資本、プロセス資本等で構成されています。 企業の簿価に対する、その企業の市場価値の差を生み出しているのがこの財務資本以外 の知的資本にある、と言われます。」 

Q:「知的資産は、具体的にはどんなものをさしているのですか?」 A:「知的資産とは特許、ライセンス、ブランド、著作権、だけではなく品質に関 するナレッジ、マニュアル、製品デザイン、人事制度、組織構造、コンピュータシ ステムおよび社員の持つナレッジ、スキル、経験も含めています。」 

Q:「ナレッジ共有のため,どのような情報技術基盤が重要ですか?」 A:「ナレッジ共有環境に必要な情報技術として、イントラネット、エクストラネッ ト、インターネット、グループウエア、グループ意思決定支援システム(GDSS) があげられます。」 

Q:「継続的に学習する企業文化はどんな特徴を持っているのですか?」 A:「企業が外的ナレッジ環境の激しい変化に適切 に対応することができるため、継続的学習文化という内的環境を確立しなければなりません。 こうした組織文化では危険負担、実験重視、失敗の許容、自律性、上下の相互信頼関係、変革の 受け入れの度合いが高いです。」 




3.MAKE-アンケートにおける得点の付け方について

Q:「初めてなので、良く分からないのですが、この評価基準を実行した例 はありますか? 有れば参考にしたいので具体的に教えてください。」 
A:「今回のアンケートが日本では2回目です。 海外の例では、世界のMAKE調査がありますが、詳細な評点は発表していません。 8つのカテゴリー別に皆さんの知見を持って総合的判断でお決め下さる様お願 いします。」 

Q:「設問における点数の基準はありませんか?」 (あるいは、基準はなんですか) 
A: ・ 主観でお答えいただいて結構です。参考として「評価のガイドライン」をつけてあります。統計的手法により、点数における個人差は収斂されます。 
・ 各基準の説明項目に対し、「評価のガイドライン」を参考に点数をつけてください。 




4.MAKE-Jアンケートにおける企業選定の基準について


Q:「選定対象企業は日本企業とありますが、外資系企業を含みますか?」 
A:「日本IBMのように日本法人の企業は勿論含みます。外国法人の 日本支店などは、対象外とします。」 

Q:「他社について評価するのは難しい。なぜ自社についての評価アンケートではなく、 他社についての評価なのですか?」 
A:「たしかに所属する組織内部で、状況把握し自己評価したほうが内部情報を基に した正確性がありますが、このアンケート調査は、その組織の外にいる人々にも認識(perception)しうるような成果なり、取り組みを行っている企業をより良い点数 として評価しようという試みです。」 

Q:「選別対象は日本法人企業とありますが、非営利組織、公的機関などを候補として は駄目ですか?」 
A:「目的にありますように、『日本企業の競争力強化に役立てたい』 ということで日本法人企業に絞って行きたいと考えます。」 

Q「このアンケートで『最も称賛されるナレッジ企業』を本当に選べるのですか?アンケート回答者によって基準が異なっていてもいいのですか?」 
A:「選べます。ポイントは3つあります。」
 (1)回答者がナレッジマネジメントの専門家及び企業経営者であることで、相当 程度ナレッジ・マネジメントの企業動向には精通している母集団であること。
 (2)このアンケートの結果を次回に示しつつアンケートを繰り返すことにより、回答 値を収斂させるデルファイ法による予測調査方法を採用しています。従って個々人の 基準が多少違っても統計的に一定の収斂値を引き出すことができます。
 (3)既にテレオス社による世界の『最も称賛されるナレッジ企業』調査で、 その結果は定評を得ており、これを今回日本で同じ手法により調査するものです。 




5.おわりに


「このアンケートは、推薦企業に対する特別な調査もいりませんし、 また内部事情を知らなくても、簡単にできるものです。8項目の質問に関しては詳細説明は欧米では行っておりませんが、日本の皆様に参考に解説 したものです。 アンケートは8項目の質問に、外部の人間としてナレッジ・マネジメントが進んでいると思われる企業を評価するものです。欧米では、同じ質問で非常に高い回収率を達成していますので、皆様に もよろしくご協力いただきますようお願い致します。」